Next: 3 実験
Up: 2 音声ウェブブラウザの設計
Previous: 2.3 画面タイプの分類
音声入力候補の決定においては、
ユーザが各状況で発話しやすい語彙を
多く候補に含めることでユーザの操作効率や使いやすさを
改善することができる。
また、印象発話についても、次のような理由から、
ユーザが発話する可能性が高い場合は音声入力候補に
含めることが望ましい。
-
音声入力候補を操作発話に限定してしまうと、
ユーザが自発的に行った発話の多くが誤認識されたり
未知語として棄却されてしまうため、このような
反応を恐れてユーザが音声コマンドを使わなくなる
可能性がある。
印象発話に対して適切な相づちなどを行うことで、
ユーザが機械に向かって話しかける場合の
精神的負担を軽減できると思われる。
-
印象発話によってユーザは
興味を持ったり驚いたりした項目を
システムに知らせていると考えられるため、
ユーザの主観的な要求を推測したり、
指示語などの照応関係を解決する目的で
これらの発話を利用することが期待できる。
一方で、音声認識部が実用的な認識率や認識性能で
動作するためには、語彙数などの制約を受ける。
そこで我々は、
表1のように
ユーザ発話を分類し、
音声認識部の応答速度を落さない範囲で、
これらの語彙を対話状況ごとに適切な比率で含める
ことを検討している。
Table 1: ネットサーフィンにおけるユーザ発話の分類
Nishimoto Takuya
1998年03月01日 18時24分10秒