Last modified: 2009-12-23

Microsoft 読書録



[1998/09/27]
何かを犠牲にして働くという道を選ぶことは自由なんですが、
それが全体として仕事の質を下げる原因になる。

コンピュータの世界は、本当に、人間の思考時間だけが仕事の時間なので、
これが顕著です。

はっきり言えることは、知識集約型の仕事は、
可能な限り多くのことを知性で計画してからとりかかること。
知性が足りない部分だけを根性で補うべし。
というのが基本です。

仕事を早く終わらせることと、残業を減らすことは、両立する。
むしろ、本質的な改善策は、この両方をセットで実現してしまうことが多い。
よい仕事をすることも、場合によってはセットの1つになる。

残業を強要する仕事は、そもそもその人数、その期間、その仕様、
その条件で仕事をしていること自身に問題がある。
問題を再定義して、週40時間で計画しながら、
現実的なキャッチアップの戦略を立てなくてはならない。

僕の場合は、開発ではなく研究が仕事なので、これをさらに
自分の業務に翻訳しながら実践しなくてはならない。
まだまだ僕自身は経験が足りないので、これからの実践に負うところが
多いだろうけど。

そのうえで、自発的に残業をしてでもこの仕事をやりたい、と
自分や他人に感じさせるものがあるとしたら、それはなんだろう。
実はこれが仕事における「フロー状態」なのではないか。

これからは、こういう視点でソフトウェア開発のダイナミズムを
読みといていこう、とも考えている。

Takuya NISHIMOTO