音声認識の自己目的的な楽しさ(フロー理論)
更新: 2011-06-08 by nishimotz [atmark] gmail.com / Twitter @24motz
M.チクセントミハイ
世界思想社
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研究の概要
「音声認識の自己目的的な楽しさ」では、
チクセントミハイによるフロー体験理論の考え方に基づいて、
音声認識そのものが持つアミューズメント性に注目し、
離散単語音声認識による簡単なゲームを用いて、
音声認識が持つ楽しさの要因を分析しました。
その結果、
認識率を高めようとするユーザの問題解決的な努力が、
自己目的的な楽しみの対象となり得ることや、
装置を使用する上で苦手感覚の克服が必要であること等を
確認してています。
このような研究を、
音声認識技術の限界を補い、実用的であるとユーザに感じ
させるようなアプリケーションの設計に活かしていく予定です。
「感性自律ロボットとの自己目的的な音声対話に関する研究」
科学研究費補助金・奨励研究(A)(2000-2001年度)として
関連する研究を行いました。
発表と雑文
- 西本卓也, 新美康永: 音声認識の自己目的的な楽しさ,
人工知能学会研究会資料, SIG-SLUD-9804, pp.13-18, 1999-02.
(1998年度 人工知能学会 研究会奨励賞)
- 「ピカチュウげんきでちゅう」(1998)
文献
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Mihaly Csikszentmihalyi:
Beyond boredom and anxiety,
San Francisco Jossey-Bass,
1975,
M.チクセントミハイ, 今村浩明訳:
楽しむということ,
思索社,1991
-
Mihaly Csikszentmihalyi:
Flow,
Harper & Row Publishers,
1990
M.チクセントミハイ, 今村浩明訳:
フロー体験 喜びの現象学,
世界思想社,1996.
-
Mihaly Csikszentmihalyi:
Finding flow --- The psychology of engagement with everyday life,
BasicBooks,
1997.
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佐藤郁哉:
暴走族のエスノグラフィー
-- モードの叛乱と文化の呪縛 --,
新曜社,
1984
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赤木昭夫: インターネット・ビジネス論,
岩波書店,1999.
メディア環境としてのウェッブについて、
ホフマンとノヴァックの説を紹介している。
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平林久和,赤尾晃一: ゲームの大学,
メディアファクトリー,1996.
テレビゲームに関する考察の中で
フロー理論について触れている。
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Hoffman and Novak, Marketing in HCME, 1995 (要旨)
Takuya Nishimoto